【11話】スバル期間工に新人がやってきた！地獄へようこそ

さて今週は早番スタートだ。スバルの早番は６：３０～１５:1５+残業という形になる。

日曜日に足の痛みと指の痛みが引き続き継続している。というか痛みが倍増している！！

筋肉の痛みだとするとアミノ酸の摂取をするべきだったか、早朝にプロテイン+BCAA+アルギニン+グルタミンを一気に流し込み顔洗って食堂へ、この間実に５分！男の支度などこの程度だ。

朝食では定職A+Bでご飯お変わり自由、納豆+魚か卵、味噌汁、サラダ。こんな感じのメニューが続いている。中でも大好物なのが長いも（とろろ）の中にオクラっぽい野菜がきざまれて入ってる。これに醤油を入れてかき混ぜてご飯にぶっかける。う・・・うまい・・うますぎるよ食堂のおばさん。これを食うと元気がわいてくる。痛い足と手を我慢してどでかい通称「大利根寮の世界樹」の前で矢島行きバスを待つ。

バスから矢島に行くのに大体１０分くらいか、スマホで音楽を聴きながら２ｃｈまとめサイトをみるのが日課になった。悪いニュースをみるとものすごい胸糞になるが、外界と繋がってる気がしてまだ精神力を保てた。たまに横ににおいのきついハゲたおっさんが乗ってくるが、いい人なんでなにも言えない。俺もいつかこうなるのか・・と自己嫌悪になった。

工場について出勤の札を裏返す。そのあと詰め所まで歩くこと５分。ここで体力の限界に気がつく。

足の痛み・手の痛み・体の痛み・心の痛み。それでも俺はスバル車のパーツをセットするのだ。北斗の拳の仁星のシュウのように・・・。期間工の魂で支えて見せよう

班長「ええーえー。今日から新しい新人です。ｼﾞｺｼｮｳｶｲﾄﾞｳｿﾞ」

新人A「えーどーも。北海道からきやしたよろしくっす。トヨタ経験ありです。」

新人B「初めまして、一生懸命頑張りますので、工場経験はありませんが、よろしくお願いします！」

二人ともやけに若いな。その新人Aはその若さでトヨタ経験ありって相当期間のメリットを知ってやがる・・。しかも北海道出身か・・ワイと同じか仲良くできそうだ！

案の定新人Aとは休憩時間の席が隣同士ですぐに仲良くなった。そして事件が起きた。

午後、俺がパーツセット訓練をしている時に泣きながら帰る新人Bの姿が！！

茶髪先輩「なんでも、お母さんに会いたいとかで急に泣き出したそうだ。」

俺「そんな漫画みたいな事あるんすか・・。」

茶髪先輩「うーん、俺がいままで見てきた新人で一番早いな・・。明日こなかったら新記録だなｗｗｗ」

次の日本当に新人Bは消えていた。よほどお母さんに会いたかったんだろう・・。どんなお母さんか興味はあったな。もしかしたらCLANNADの早苗さんみたいな天使級の母上なのかもしれん・・。それなら僕も帰りたいぃ！！！

パーツセットマンとしてはもうほぼプロ級に成長していた。茶髪先輩はほぼ見てるだけで、たまにラインに遅れていると

茶髪先輩「さぁ、はりきって行きましょう！もうちょっとスピード上げて！ほらほら！はやく！」

ワイ「はい！がんばりまっす！（く、くそがあああ！！！！！横でピーヒャラうるさいんじゃい！絶対間にあっとるわくそが！）」

と無駄にスピード上げさせられて無駄に疲れたワイ。はやく消えてくれんだろうか。そう心の中で何度も茶髪先輩に瞬獄殺と投げのコンボではめた。

そういえば足の痛みと手の痛みが嘘のようにひいていた。ま、まさか！これが、作業をすると疲れも痛みも消えてなくなるという噂のスバルマジックなのか。帰宅してバスに揺られ我が城へ。早番の時はそのまま食堂に行って飯食ってから着替えて風呂へ。そしてビール。くぅぅ生まれてきてヨカッタァ。